首相「よりクリーンな民主党…『政治とカネ』に決別を」(産経新聞)
【鳩山首相 両院議員総会発言詳報】(2)
「私はつまるところ、日本の平和、日本人自身で作り上げていくときを、いつかは求めなきゃならないと思っています。アメリカに依存し続ける安全保障、これから50年、100年続けていいとは思いません。そこのところもぜひ、みなさん、ご理解をいただいて、だから鳩山が何としても、少しでも県外にと思ってきた。その思い、ご理解を願えればと思っています。その中に今回の普天間の本質が宿っていると、そのように思っています。いつか、私の時代は無理でありますが、あなた方の時代に日本の平和をもっと日本人自身でしっかりと見つめ上げていくことができるような、そんな環境をつくること。現在の日米の同盟の重要性はいうまでもありませんが、一方でそのことも模索をしていただきたい。私はその確信の中で、しかし、社民党さんを政権離脱という大変厳しい道に追い込んでしまった。その責任はとらなければならない。そのように感じております」
「いま1つはやはり、政治とカネの問題でありました。そもそも私が自民党を飛び出してさきがけ、さらには民主党を作り上げてまいりましたのも、自民党政治ではだめだ。もっとお金にクリーンな政権を作らなければ国民のみなさん、政権に対して決して好意を持ってくれない。なんとしてもクリーンな政治を取り戻そうではないか。その思いでございました。それが結果として、自分自身が政治資金規正法違反の元秘書を抱えていたなどということが、私自身、まったく想像だにしておりませんでした。そして、そのことが、きょう来会の議員のみなさま方に大変なご迷惑をおかけしてしまったこと。本当に申し訳なく、なんでクリーンであるはずの民主党の、しかも代表がこんな事件に巻き込まれるのか。みなさま方もさぞ、ご苦労され、お怒りになったことだと思います。私はそのような政治とカネに決別をさせる民主党を取り戻したいと思っています。みなさんいかがでしょうか」
「私自身もこの職を引かせていただくことになりますが、あわせて、この問題は小沢幹事長にも政治資金規正法の議論があったことも、みなさま方、周知のことでございます。先般、2度ほど、幹事長ともご相談申し上げながら、私も引きます。しかし、幹事長も恐縮ですが、幹事長の職を引いていただきたい。そのことによって新しい民主党、よりクリーンな民主党を作り上げることができる。そのように申し上げました。幹事長も分かった。そのように申されたのでございます。決して受動的ということではございません。お互いにその責めを果たさなければならない。重ねて申し上げたいと思いますが、きょうも見えております小林千代美(衆院)議員にもその責めをぜひ、負うていただきたい。まことにこの高い壇上から申し上げるのも恐縮ではありますが、私たち民主党、再生させていくためには、とことんクリーンな民主党に戻そうじゃありませんか、みなさん。そのためのご協力をよろしくお願いたします」
「必ず、そうなれば国民のみなさんが新たな民主党に対して聞く耳を持っていただくようになる。そのように確信をいたしています。私たちの声も国民のみなさんに届くでしょうし、国民の声も私たちにすとんと通る新しい政権に生まれ変わると確信をしています。みなさん、私は、しばしば宇宙人だといわれております。それは私なりに勝手に解釈すれば、今の日本の姿ではなく、5年、10年、20年。何か先の姿を国民の皆さんに常に申し上げているから、何を言っているか分からんよ。そのように国民のみなさんにあるいは映っているのではないか。そのようにも思います」
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